お昼の人気長寿番組だった『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)が、3月末に最終回の放送を迎えてしまってから早1カ月が経過した。同番組の中で目玉でもあったトークコーナー「テレフォンショッキング」から、まるでバトンタッチでもするかのように、それまで13時20分開始だった『徹子の部屋』(テレビ朝日系)の放送時間が、4月からは正午始まりへと時間帯が繰り上がっている。なので、オープニングの「ルールル、ルルル、ルールル♪」という歌声でお馴染みの「徹子の部屋のテーマ」は、現在では正午の時報とともに流れるようになったのである。まだこのシステムに慣れていないせいか、なんだか若干の違和感がつきまとってしまう。
そんな正午始まりになった『徹子の部屋』が初めて迎えたゴールデンウィーク中の放送で、5月5日にゲスト出演したのは、「こどもの日」にピッタリなお魚博士の“さかなクン”であった。トレードマークであるハコフグ仕様の大きな帽子を被り、自ら描いたという海の生物イラスト満載の白衣を纏って冒頭からハイテンションになっていたさかなクンに、早くもやや押され気味になっていた司会の黒柳徹子。
賑やかな白衣の右腕には話題の巨大深海生物“ダイオウイカ”の全長の姿が描かれていて、その特徴について意気揚々に解説し始めたさかなクン。大きいもので10m以上にも育つというダイオウイカに、徹子さんも興味津々! さかなクンに対して矢継ぎ早に質問している様子から徹子さんの関心度の高さがうかがえた。
いつもの『徹子の部屋』とは違い、理科の授業のような時間が過ぎる中でさかなクンが、
「実は今日は徹子さま! ダイオウイカのお口を持って参りました!」
と、まさにビッグなサプライズを演出! 徹子さんは「そ~ですか~!? 怖いですけど見ますねぇ」とまさかの“巨大お口”登場にビビりながらも、速攻素手でツンツン突き出してその“ぷにゅんぷにゅん”したダイオウイカのクチビル部分の触感を堪能していた。さすが、怖いもの知らずのトットちゃん!
ダイオウイカの口の内部には黒くて硬い鳥のくちばしのようなものが付いていて、なかなか衝撃的な映像であった。その硬い部分を「ガラスみたい!」と執拗にカチカチ叩いて確認しまくる徹子さん。とにかく実際に肌で感じてみたくて堪らないのである。
続いてゲソの部分にある吸盤の解説に移ると、またもや徹子さんは果敢に触り出して、いくつもある吸盤をひとつずつ強めに引っ張って観察した。まさか引っこ抜こうとしてるんじゃっ!? ニオイも確かめてみようとして勢い良くゲソを顔に近付けてみたのだが、相当臭かったのか、さすがの徹子さんも一瞬で大打撃をくらったかのように一時停止状態になっていた。どうやらアンモニア臭が激しく強いらしいのだが、その奥深く向こう側に「カニのようなニオイがしてくる」そうだ。そうは言っても、アンモニア臭が漂って来た時点でもう「オエ~っ!」である。
さかなクンはダイオウイカを手にしている徹子さんに興奮したのか、
「徹子さまがダイオウイカのゲソを持ってらっしゃるこのお姿! 大変貴重ですねぇ~♪」
と、通販番組でお勧め商品を紹介するかのような高らかな声のトーンで視聴者に語りかけたのであった。なんだろ、巨大なゲソが不思議と素敵なオブジェみたいに見えて来た。
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