すると数分後、タケちゃんから返信がきました。そこには「マジで?」の3文字が……。これだけでは、「マジで?(テンションぶち上げ)」なのか「マジで?(うわー引くわー)」なのか判断がつきませんが、もう半ば投げやりになっていた私は「うん、マジで!!」と返信。その後、「俺でいいなら……」と謙虚にOKしてくれたタケちゃん。なんていい人なのでしょう。しかも、これから車で迎えにきてくれるとのこと。タケちゃんは神でした。送迎車の心配をせずにセックスに集中できるという、私にとっては貴重なチャンスです。
やっとセックスができる見込みが立ち、私は大喜びでシャワーを浴びてまんまんを念入りに洗い、身支度を整えました。ほどなくしてタケちゃんが迎えにきてくれ、タケちゃん宅へ行くことに。この時はたしか夜中の2時頃だったのですが、タケちゃんの家族は旅行に出かけていたらしく、セックスするには打ってつけの環境です。タケちゃんの部屋に入って、少しだけ話をしてからベッドインしました。タケちゃんはなんだか緊張しているようでしたが、実は初体験以来のおよそ3年ぶりのセックスだったとのこと。それでも行為自体には何の問題もなく、ちんちんがちょっとだけ小振りな点以外は満足できました。結局、朝までに3回セックスをし、性欲からようやく解き放たれた私はタケちゃんに自宅まで送ってもらってグッスリ就寝。
そして、タケちゃんとの突発的なセックスから1週間経ったある日のこと。タケちゃんからメールがきました。するとそこには「今日エッチしない?」という一文が。その時、すでに新しいセフレ探しに精を出し、友達から紹介された他校のメンズとのメールのやりとりに夢中になっていた私は、タケちゃんにメールにどう返信しようか悩みました。前述の通り、本来タケちゃんは私の性欲を刺激するような存在ではありません。この前のセックスは、押さえきれない性欲を解消するための緊急治療的なもの。ですが、そもそも「エッチしよう」なんて下世話すぎるメールを送ったのは私ですし、これでバカ正直に「この前は性欲が溜まってて、つい……」なんて失礼なことは言えません。もう1回くらいヤッといて、あとは徐々にフェードアウトすればいいか。そんな黒い思索が浮かんだ私はとりあえずタケちゃんにOKの返事を送り、その日に2回目のセックスをしました。
「エッチしない?」から性欲に火がついたタケちゃんの末路
これでもういいだろ、とタケちゃんとの不本意なセフレ関係を終わらせようとしていた私ですが、それから週に1、2回のペースでタケちゃんから「エッチしよう」というメールがくるようになりました。そういえばタケちゃん、職場は男ばっかりで何の出会いもないって言ってたなあ……。19歳という遊びたい&ヤリたい盛りなのに、男だらけの環境に身を置き、関わる女性は先輩に連れていかれるスナックの従業員だけだと嘆いていたタケちゃんにとって、私はセフレにするには絶好の女だったのでしょう。女性からセックスに誘われて簡単にヤレるなんて、19歳男子にとってそこまで多いことではないはずで、そうなれば気が済むまでヤリたくなるのも当然といえば当然ですよね。
その後、「ちょっとだけでいいから会えない?」「すぐ迎え行けるけど、今何してる?」「お願いだからセフレになって」と、日に日にエスカレートするタケちゃんのセックスお誘いメールを見て、一時の性欲でタケちゃんとセックスした自分を心底恨みました。ていうか、「セフレになって」って何だよ……。自分が「エッチしよう」と言ったことは棚に上げて、タケちゃんのストレートな懇願にイラッとした私。この時のタケちゃんは以前の私同様、3年ぶりのセックスで沸き上がった性欲に支配されていたのかもしれません。
イライラしつつもその日の気分でタケちゃんの誘いを受けたり断ったりしていた私ですが、そんな時、私のビッチ友達がタケちゃんを紹介してほしいと言い出しました。もちろん、私とタケちゃんの関係を知った上でのことなのですが、私を迎えに来てくれたタケちゃんを見て「え! 超イケメンじゃん!」と思ったとのことです。一応、ビッチ友達には「タケちゃんはちんちん小さめだよ」と忠告しておきましたが、「あの顔なら全然我慢できる!」と豪語するので、紹介の場をセッティングすることに。すると2人は付き合い始め、タケちゃんから私へのセックスお誘いメールは止みました。タケちゃんを傷つけることなく、ビッチ友達も幸せになってくれてめでたしめでたし。
しかし数カ月後、タケちゃんと別れたビッチ友達は「やっぱちんちん小さすぎて無理」と暴言を吐いていました……。すると、再び私にタケちゃんからのセックスお誘いメールが復活しました。おいおい、どんだけヤリたいねん……。いくらなんでももう無理。タケちゃんのデリカシーのなさ&とどまるところを知らない性欲に辟易した私はついにフェードアウトを決行しました。
私の「エッチしない?」という一通のメールから始まったタケちゃんとの関係ですが、そこからわかったのは「ワンナイトラブだと思っていても、その後セフレ申請される可能性はある」ということです。タケちゃんだけでなく、一度セックスした相手とはその後もヤルのが普通といった考えを持つ人はいるはずで、セックスする前にそうなることを少しでも想定したうえで相手を選べば無駄にイライラすることはなさそうです。まあ、所詮他人同士ですから、想定外のことはいくらでも起こりえるんですけどね……。そんな感情の移り変わりやちょっとした人間ドラマが生まれるのも、セックスの面白さかもしれません。
■Lollipop-Rumiko(ロリポップ-ルミコ)/通称ロリルミ。中学1年で済ませた初体験を皮切りにビッチ街道を突っ走ってきたが、ここ数年それに疑問を感じ始めている26歳。しかしまだ完全にビッチを卒業することはできず。好きな男性のタイプは、ちょっとSなクンニスト。最近の悩みは、夕方になるにつれてクッキリしてくるほうれい線と、過度の飲酒と白米の食べ過ぎによってできた腰回りのぜい肉。
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