【messy】で記事を書くようになって、もうすぐ1年が経とうとしています。こうして女性向けサイトで記事を書かせていただいている身分でありますから、日々のリサーチとして私は意識的に女性ライターさんのTwitterアカウントをフォローするようにしています。彼女たちのTweetを読んでいると、男性である自分が見過ごしがちな、女性への差別や、女性の生きづらさをキャッチできる気がするのですね。
今年2月に『キャバ嬢の社会学』(星海社新書)を上梓した北条かやさんも、私のフォロー対象のひとりです。『コスプレで女やってますけど』という人気ブログを執筆されている方ですが、広く「女性問題」「ジェンダー問題」に切り込んでいく彼女の文章は理路整然としており、とても勉強になります。ブログタイトルからも「女性」という役割を、あえてやっている、という視線の持ち方が伝わってきますよね。
とはいえ、彼女の視点に毎回、賛同しているわけでもありません。実は最近、ものすごく違和感を感じた「結婚式」についての一連のTweetがあり、今回は「女性とウェディングイベント」について考えてみたいと思います。
結婚した~い!といいながらその実、結婚式をあげたいだけ…という女子はけっこう多いよね。女子にとって結婚式って、男子が思う100倍以上、重要なイベントなのだ。「ウェディングドレスを着た美しい私」への欲望の破壊力は、現実を見えなくする…— 北条かや (@kaya8823) 2014, 5月 6日
結婚式がしたい、ウェディングドレスが着たいという女子はきっと、ナチュラルに自分好きなんだろうな。「純白のドレスを着こなす私」を想像すると幸せな気分になれるのだろう。そんな光景を思い描くだけでオエっとなる自分は、披露宴に憧れたことが(記憶にある限り)一度もない…それはそれで淋しい。 — 北条かや (@kaya8823) 2014, 5月 6日
ウェディングドレスを着た友人たちは一様に美しいし、心からおめでとうと思うし祝福もする。が、それを自分に当てはめると全くリアリティがないのだった。披露宴という「女の自己愛のセレモニー」に馴染める感じがしない。— 北条かや (@kaya8823) 2014, 5月 6日
「ウェディングドレスを美しく着こなす自分にスポットライトを当ててほしい(自分のキレイな姿を見てもらいたい!)」という女性の欲求に、同じ女性である自分がまったく馴染めないしんどさが伝わり、「コスプレで女をやっている」という北条さんらしいTweetだと感じました。世の中で「女性らしい」とされている欲求を持たない女性は、「女性らしさ」に疑いを持たない女友達や、「女性らしさ」を要求する男性と話がズレ、「え! 私って女失格!?」と、思い込まされてしまい、閉塞感を抱くことがあるのではないでしょうか。
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