緊縛師(縄師)という職業を知っているキュウ?
その名の通りSMプレイ的な目的で女体を緊縛するお仕事で、緊縛を扱うグラビアや映画やショーに無くてはならない存在だキュウ。
今日は緊縛業界の超カリスマ・有末剛さんにインタビューをしてきたキュウ。
有末剛さんは、70年代後半のSM雑誌の黄金時代に緊縛師としてデビューし、数多くの雑誌や映画の緊縛を担当しているトップ緊縛師。
海外アーティストとのコラボレーション経験もあり、これまでの緊縛数が10,000縛を越える大物だキュウ。
緊縛の代名詞ともいえる『花と蛇』シリーズの最新作『花と蛇 ZERO』(5月17日【土】公開)では超絶芸術的な緊縛を担当されているキュウ。
『花と蛇 ZERO』は団鬼六の官能小説を原作とした「花と蛇」映画シリーズの9作目。
シリーズ初の3人のヒロインによる濃厚な緊縛エロスはもちろん、サスペンスありバイオレンスありいろいろな汁が吹き飛びまくりの超大作だキュウ。
「花と蛇」シリーズの見どころは何といっても緊縛エロス。ねっとりしたエロさにビショ濡れキュウ! じゃあ突撃インタビュー、イッてキュウ!
――映画を見て、何よりも緊縛の美しさに感動しちゃったキュウ~。緊縛指導を担当した有末さんのこだわりがあったら教えてキュウ。
有末「映画では絵として映える感じとか緊縛が美しく見える感じとか、かつ官能的であることは外せないですよね。『花と蛇』シリーズは女性の人気が高いんですけど、女性の人たちが見やすいように、という要素は大事にしています。女性はあまり汚いものには嫌悪感を抱くので、残酷に見えてもソフトな感じにしていますね。目で見て綺麗であることは絶対なので。ただ、美しさや形だけ見てても面白くないので、そこから官能的なものを引き出してくれたのは監督の力だと思います。こっちで『この形、いいな』と思っても、そこから先は監督の世界に任せています」
――監督の官能的な世界と、絵的に映える有末さんの緊縛の美しさの相乗効果で、幻想的なシーン多めに仕上がっていたキュウ~。ネタバレしちゃうから詳しくは言えないけど、あんなアクロバティックな緊縛は初めて見たキュウ。人類の歴史が始まってもう数千年だけど、人間ってあんな形にもなれるんだって……人類の可能性が広がるような緊縛だと思ったキュウ。有末さん的に『ここを特に見て欲しいポイント』はどこキュウ?
有末「女は縄で綺麗になっていく――その過程です。縄ってやっぱり特殊な力があるので、縄で縛られることで、もとから綺麗な女優さんですが、こんなにさらに綺麗になるんだ! と。縄でしか得られない気付きがあるんです。たとえばショーで女性が縛られたり吊られたりすると、女性自身もやはり自分の美しさを再発見するんですよね。見られている自分を意識すると、美しさがどんどん高まっていく」
――見られている自分を発見する!? 女は見られて美しくなるってことキュウ?
有末「普段、一般の女性は『綺麗だな』って客観的に賛辞を浴びることがあまりないじゃないですか。人前で縛られて『綺麗だ』と言われ、拍手を送られる。女性がさらに綺麗になっていくために、そういった機会ってすごく大事ですよね。実際、縛る前と後では、女性の表情が全然違いますよ。細胞が蘇ったような……アンチエイジング的な。加圧トレーニングと同じことですからね、縛るものが縄に変わっただけで(笑)。僕は加圧よりいいと思いますよ。あと縛る方も脳が活性化します。難しいですからね、手先も使いますしボケないですよ(笑)。男女の間に縄があると濃厚なコミュニケーションが取れます。普通に抱いてセックスするよりも、より強いコミュニケーションが取れると思いますからオススメです」
――男と女の間にある深い溝を埋めるのは、縄だったのね。うーん、深いキュウ。美容によし! 健康によし! 緊縛の世界っていいコトづくめなのかキュウ~。ああ……あたしもだんだん縛られたくなってきちゃったキュウ~ン……。
緊縛にイマジネーションがフル勃起!教えて緊縛師物語
――有末さんの性の目覚めを教えてくださいキュウ。やっぱり緊縛モノに勃起しちゃったのかキュウ?
有末「縄師はもともと好きでしたね。女性が緊縛されている姿を見て綺麗だと感じ、エロチズムを覚え、僕自身それを見て勃起しましたよ。写真とか映画とか漫画とか、当時のメディアの影響が大きいんじゃないかな。昔は今みたいにネットワークもないから、たくさんエッチな画像や映像を見られる状況でもないじゃないですか。そうすると古い雑誌の中の1枚の挿絵から妄想を膨らませる妄想力って、すごかったと思うんですよね。絵に限らず活字から妄想を浮かべるとか。その想像力はやっぱりすごかったんじゃないかな。今のほうが情報がたくさんあるだけに、イマジネーションが弱くなっている感じがしますね。自分の中で想像しないから」
――なるほどキュウ。好き者……じゃなかった、好きこそモノの上手なれだキュウ。緊縛にイマジネーションがフル勃起して、そこからどうやって緊縛師デビューになったのキュウ?
有末「たまたまその時代の“波”があって、緊縛師になるきっかけがあったんです。人との出会いやきっかけによって、たまたま入ったのが緊縛の世界だった。緊縛の撮影を頼まれたり、推薦されたりしているうちに、その環境が面白くて緊縛師になっていたんですよね。当時はSM雑誌を中心に紙媒体だけでやってたんですけど、それからビデオや映画の世界になったりという感じです。時代と共にちょっと変化してきたんですよね」
――弟子入り修行とかもなかったのかキュウ。気がついたら緊縛師になっていたなんて……かっこいいキュウ。時代に「緊縛師になれ」と選ばれた男、有末剛。そんな緊縛界のトップを走る有末さんだけど、緊縛界は今と昔で変わってきたキュウ?
有末「昔はもっと閉ざされた、もっともっとマニアックで、ちょっと踏み込みにくい世界でしたね。今じゃ緊縛はこんなにオープンで、いろんなところでショーやイベントをやってたり。昔はほとんどなかったです。びっくりしたのが、緊縛講座をやっていたら『緊縛師になりたいんですけど』とか言ってくる人がいること。『おやめなさい。ろくなことないから』ってたしなめるんですけど、緊縛師が“憧れの職業”になっちゃったらびっくりしますよね。大学卒業してキャバクラ嬢になるのとほとんど同じじゃないですか。まず一般社会を経験しなさいって言いますよ、さすがに(笑)。ろくでもない世界と言うか職業欄にもないような仕事なので、正業だって言われてもちょっと困るじゃないですか」
――す、すごくまっとうな意見だキュウ~! 有末さんは一般常識のある緊縛師だキュウ。
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