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身体改造パフォーマーという職に就いた女

【この記事のキーワード】

アングラ過激パフォーマー

 身体改造、という文化がある。

 それには歴史的背景もあるが、今はファッションとして身体の形状を変更することが主流である。身体改造の施術の多くは、例え生命に関わる危険性の高いものであっても、正規の医療資格者や施設以外で行われている。自ら施すことも少なく無い。

 例えば、タトゥーやボディピアスなども身体改造の一種ではあるが、パフォーマーたちはそんな簡単な改造じゃ刺激を満たせない。インプラントと呼ばれる、皮膚にビーズや金属などを埋め込んだり、スカリフィケーションと呼ばれる、皮膚に傷をつけて模様を施すことですら簡単に行われている。指や腕などを自らの意思で切り落とす器官切除という改造がある。ペニスを自分で切断して調理して観客に食べさせたパフォーマーもいたというのは、有名な話。いくらオチンチンが好きな私でも……食すのは、ううう、絶対に無理だわ……。性器切断の場合も含め、切断した部位は元の持ち主がコレクションしていることが多いらしい。切断が生命に関わる可能性が大きい部位(脚や腕など)の場合でも、普通の医療従事者は健康な部位の切断を承諾することは無いため、自ら切断することを切望する猛者もいるのだ。

 私の友人のカナエ(26歳・仮名)は、いわゆる身体改造を行っており、それをパフォーマンスとして観客に見せる仕事をしている。パフォーマーたちは身体改造を施すことを探求し、実演を含むパフォーマンスを行う。カナエの身体には豪快なタトゥーが入っているのは勿論のこと、自ら舌に切れ目を入れ、蛇のように二股に舌を割ったスプリット・タンにしている。

 パフォーマンスの目玉である「ボディ・サスペンション」の実演モデルが一番目立つパフォーマンスであろう。「ボディ・サスペンション」とは、人体の皮膚に直接フックを通して吊り下げるものだ。失神する人もいるほど痛いという。

 実際に私もそのパフォーマンスイベントを見に行ったことがある。身体中に鋭利なフックを刺して傷だらけで空中で吊られている姿は、見てるだけで痛みが伝わってくるように思える。だが、美しいと感じた。ほぼ全裸のカナエがとても恍惚とした表情で笑みを浮かべているんだもの。しかし、刺している最中のカナエは眉間に皺を寄せ、時折悲鳴も上げる。麻酔なしで皮膚に太い針を刺すのだ。見ていてハラハラする。だからこそ、お客の注目度も期待度も高い。

 カナエは生理食塩水を皮下注入することによって部分肥大させる身体変形、「セイリーン・インフュージョン」なども時々行うようだが、実際見に行った私が思うのは、時間がかかるわりに額が肥大化していくだけ。その完成系もまるで宇宙人のようになるため面白いことには面白いのだが、時間が経つと生理食塩水は身体に吸収されるので、一時的な変形であることを知っていると、やはり「ボディ・サスペンション」ほどの威力はない。

 他にも、縄師と呼ばれる人に縛り上げられて吊るされたり、ユニットを組んでいるS女に身体を針と糸で縫われたりするパフォーマンスも行っている。これも、勿論麻酔はなし。例えば、唇を縫って口が開かないようにするとか、両胸の谷間を縫い合わせて乳房をひとつにまとめてしまうとか……ああ、痛い! でもそれに誇りを持つ彼女がかっこいい!!!

 そんなカナエのパフォーマーとしての仕事への取組み方、なぜ今の生活を選んだのか、人と成り……いろいろと気になるわよね? もちろんインタビューしてきたわ、毎度のようにズケズケとね。

 どの雑誌を見ても新聞を見ても、健全な仕事の爽やかなインタビューばかり。蜜柑様、そんなのそろそろ飽きてしまったのよ。皆さんはどうかしら。

 「日本のディープな場所で働く男女」、第一回目から刺激的すぎたかしら。

 でも、好奇心が疼くでしょう?
 続きは来週にするわ。

asumodeusu

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アスモデウス蜜柑

好奇心旺盛な自他共に認める色欲の女帝。長年高級クラブに在籍し、様々な人脈を得る。飲み会を頻繁に企画し、様々な男女の架け橋になり人間観察をするのが趣味。そのため老若男女問わず恋愛相談を受けることが多い。趣味は映画鑑賞で週に3本は映画を見る。