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歩く山火事・紗栄子、ダサすぎなのに「ファッションリーダー」「エロイイ女」扱いされるナゼ

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紗栄子ファンも上から目線

 放送中にTwitterで「紗栄子」と検索すると、彼女に対する罵詈雑言がPCの画面に溢れる、というおぞましい状況を鑑みれば、放送を見ていて「なぜ、こんな女性がファッション・リーダー的な扱いをされているのか」と甚だ疑問に思ったのは、私だけではないのでしょう。この放送後も彼女の炎上力は発揮され続けており、ハワイにあるPRADAのショップで、素足になってくつろぎまくっている一枚を写真共有サイトに公開し(写真は現在削除)、炎上……など、ほとんど歩く山火事みたいな状態です。

 どんな風に彼女が叩かれているのかを詳細に見てみました。例えば「PRADA de 炎上事件」(勝手に命名)の問題の写真に寄せられたコメントは、基本的には紗栄子全否定ではなく、「紗栄子さん可愛いです♡ 故にお下品な姿はらしくないです」などと、紗栄子ファンだと表明しつつも、一言物申します! というケースが多い。一方で紗栄子全否定の人は、紗栄子に直接物言うわけではなく、Twitterで文句を呟いたり匿名の掲示板サイトで蠢き、紗栄子ファンをひっくるめて「恥知らずなバカ女」として彼女を批判している。

 気に食わないものをバカだ、ダメだと批難して溜飲を下げる気持ち良さは分かりやすいですが、「ファンだけれども、一言言いたい!」というのは私にはなかなか理解しがたいものがあります。一般人に一言言われている芸能人というのも情けない感じではあるんですけれど、その一言言っているファンは誰なんだ、と。

 素人女性の「紗栄子さんは知らないだろうから、教えてあげるね!」という態度は、パリでファッション・チェックをしていた紗栄子にも通じるものがあるのかもしれません。上から目線の女を上から目線の女があれこれ言う、上から目線の地獄を感じてしまいますが、恐ろしいのは「一言言いたいけれども全否定するのは気が引けるから、ファンだということにしておこう」的な、マイルドに何か言いたいだけの人が紗栄子ファンには含まれていそうな点です。「アナタのためを思ってあえて厳しいことを言うよ!」とかって自分が気持ちよくなっちゃうだけの人、いますよね。メディアに登場する人って基本的に言葉を与える側、だと思うんですが、逆に一言言われる立ち位置で活躍する紗栄子ってスゴいのかもしれない……。

 さて、二週分の同番組を拝見して、紗栄子のSNSアカウントやらアンチ紗栄子まとめやらを漁ってもみましたが、やはり私には紗栄子のタレントとしての魅力は一切わからず、「ダルビッシュ有とデキ婚して、離婚した女」のままです。彼女の野暮ったいファッションセンスや一般人ぽい顔と体型を「親しみやすい♡」「一言物申したくなって目が離せない」と支持する女性もいるのかもしれないため、ファッション誌に彼女が登場することやフォトブックをリリースすること自体はまあ違和感を放置できます。でもおじさん向けの週刊誌まで「いや~アイツはエロイイ女でねえ~」という記事を載せるのはさすがにどこに需要があるのか理解に苦しみます。正直、紗栄子レベルの女性にそこまで「イイ女」の価値があるのかどうか……。男としてもわかりかねるところです。あくまで「好みの問題」で、彼女のことが超タイプ! という男性もいるのかもしれませんけど……。そういえば、かつて火野正平さんが「好きな女のタイプはmisono」と公言していましたが、今きいてみたら「紗栄子、いいじゃねえか」と言ってくれるかもしれませんね。

■カエターノ・武野・コインブラ /80年代生まれ。福島県出身。日本のインターネット黎明期より日記サイト・ブログを運営し、とくに有名になることなく、現職(営業系)。本業では、自社商品の販売促進や販売データ分析に従事している。

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カエターノ・武野・コインブラ

80年代生まれ。福島県出身のライター。

@CaetanoTCoimbra