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K-POPグループ恒例「メンバーの脱退劇」がEXOにも! 事務所の対応に疑問

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人気絶頂期のメンバー脱退は、K-POPの宿命? EXO-M公式サイト(韓国)より

 うそー、まだ早すぎるんじゃないの!? 一報を知った時に口から思わずもれた言葉です。人気絶頂の大型新人アイドルグループ、EXO(エクソ)のメンバー、クリスが所属事務所のSMエンターテインメント(以下、SM)を相手取り、今月15日、専属契約解除を求める訴訟を申し立てました。8日に新曲「Overdose(中毒)」で華麗にカムバックした矢先の、あまりに衝撃的なニュースにファンは騒然としています。

 この連載でも何度か紹介した通り、個人的にEXOは大好きですし、注目していたのですが、もしEXOが分裂するとしたら、SUPER JUNIORハンギョンの例もあるし、きっと中国系メンバーがその口火を切るんだろうな……なんて先走って心配していたのが現実のものとなってしまいました。

 12人のメンバーで構成されているEXOですが、今回イチ抜けを宣言したクリスは中華圏をメインに活動するグループ内ユニット「EXO-M」のリーダーです(トップ画像の左から2番目)。主にラップ担当。中国語、英語、韓国語を操るトリリンガルの中国系カナダ人。少女漫画の王子様キャラのようなシュッとした美形の長身ですが、バラエティで本人は得意だと胸をはる、へたうまな絵を披露しては「なんだそれ!」とツッコまれる天然キャラの一面も持ち合わせていました。

 2012年4月の本格デビューからわずか2年、いったい彼はSMの何が不服だったのでしょう。ざっとまとめると、こうなります。

●芸能人としてのビジョンを提示せずに、クリスを付属品か統制の対象のように扱った
●韓国および中国などの全ての公演や行事、出演について、一方的に日程を決めた
●その過程で、原告の意志や健康状態はまったく尊重されなかった
●収益分配金の支給時に、一方的に作成した計算書だけを提示し、具体的な説明や精算資料を提供しなかった
●多忙を極める業務や活動に比して、常に経済的に困難な状況に置かれていた
●映画とドラマのオファーを受けたにもかかわらず、SM側でこれを何度も断った。演技を志していたクリスの意見を黙殺した

  既視感のある言葉が並びますが、所属事務所に対して専属契約無効を求めるアーティストの訴えというものは、えてしてこんな内容になるでしょう。でも、アルバムでミリオンセラーを達成したとはいえ、まだ新人の部類ですから、がっちり天下を獲るまでもう少し我慢してもよかったんでないかい? と思いもするのですが、クリス自身にとっては精神的また経済的に忍耐の限界だったのかもしれません。

事務所の対応に疑問

 現在23歳、アイドルとしてはやや年齢が高めと言えるでしょう。頭を空っぽにしてアイドルを演じきるには自意識が邪魔してしまうお年頃のような気もします。もっと成功するまでノンキに待ってなんかいられず、望む俳優の道へ早くシフトチェンジしたかったのか、それとも手っ取り早く金を稼ぎたくなったのか……クリスの心は本人のみぞ知る、ですね。

 さて、訴えられたほうのSMは、クリスの訴訟が報じられて株価が下落するなど散々な目にあっていますが、これまでの長い歴史のなかで似たような裁判沙汰を幾度も繰り返し、そのたびに大騒動になっているのに、どうも過去の教訓をうまく活かせないところだなぁと思ってしまいます。

 H.O.T(エイチオーティ)、神話(シンファ)、東方神起SUPER JUNIOR……それぞれ状況は多少違えど、「業界の最大手事務所SM」vs「そこから離脱しようとする者」の争いは必ず泥沼化し、芸能界とアイドルの影の部分をまざまざと見せつけられてきました。

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