
Photo by Fan D from Flickr
「君のことが心配だから」――付き合っている時から、彼がいつも自分にこう言ってくれることが好きだったと話す韓国人女性ミジンさん(27歳)。2年前の夏、1年半交際した大学時代の先輩と結婚した。
ミジンさんには大学時代から長くつき合っていた彼がいたが、この彼がかなりの浮気常習犯。「このままずっとこの人と居ても……」と不安になった時、優しく寄り添ってくれた先輩に心を動かされ、彼と別れて先輩とつき合うことになったという。
先輩はそれはそれは彼女思いでロマンティックな人だった。まだミジンさんが前の彼氏とのあいだで揺れていたころ、先輩は「君の人生だからゆっくり考えてほしい」と言って、彼女の家の前に毎日ひとつずつプレゼントを置いて行ったそう。最初はカチューシャ、次の日はイヤリング、その次の日は口紅、そのまた次の日はネックレス……と、頭の上から順番に身につけるアイテムを贈り、最後は「それを全部身につけて僕のところに来てね」ってことらしい
ひょえー。先輩ってば、ドラマ見すぎじゃないすか? しっかし韓国男ってこの手の演出好きよね~。「俺って洒落てるだろ? 俺ってロマンティストだろ?」って、俺に酔いしれてる感満載で薄っぺらいというか、安っぽいというか、笑っちゃうのだが、当のミジンさんは「どれだけ私のことを思ってくれてるんだろうって感動しちゃった」とのこと。「自分の家の前に置かれるなんてなんだか気味悪い。どっかでいつも見られてそうで……」なんて変に思うこともなく、先輩に一気に心を奪われた。
先輩のリクエストどおりカチューシャからネックレス、指輪、洋服、靴までプレゼントされたアイテムをすべて身につけて先輩に会いに行き、その日からふたりは正式につき合うことになった。
「交際中も優しくて、毎朝、家に迎えに来ては会社まで送ってくれました。少しでも疲れた顔に見えると、マッサージに連れて行ってくれたり、レストランでも私の健康を考えてメニューを選んでくれたりとお姫さま気分♡ そんな時はいつも必ず『君のことが心配だから』って言ってくれました」
そしてふたりは結婚。そこから少しずつ先輩、つまり旦那さんが変化する。
度を過ぎた束縛
「言葉では変わらず『君のことが心配だから』と言いますが、私のことを支配しようとする気持ちを強く感じるんです。仕事先から1日何度も電話があり、いま何をしているのか正確に教えないといけません。『テレビを見てる』と言ったら、『何の番組?』と聞かれたりするんですよ」
旦那さんはミジンさんの行動を制限したりはしない。ただし報告は絶対義務。
「昼間に友だちとランチに出掛けると、『誰とどこに行く?』『どんな服を着てくの?』から始まって、『何食べてる?』『ほかにどんなメニューがあった?』『どんな話してる?』『友だちはどんな服着てる?』と細かく聞かれ、それをすべて報告した後、証拠の写真を撮らされるんです。最初は友だちも『愛されてるね~』なんて笑っていましたが、会うたびに毎回、私がこんなことをしてるとゆっくり話もできないので嫌がるようになりました」
そんなある日、部屋を掃除していたらミジンさんはある物を発見した。「テレビ台を拭いていたら、ビデオカメラの赤いボタンが点灯していることに気が付きました。今までそこにカメラが置いてあるのは知っていましたけど、気にしたことなんてなかったんです。データを確認したら、なんとソファに座ってテレビを見ている私が映っていて……そう、彼がこっそり私を隠し撮りしてたんです!」
その日、帰宅した旦那さんにカメラを突きつけたミジンさん。すると彼は驚くことも悪びれることもなく、「君のことが心配だから」と言ったという。韓国ドラマでもたまに、こうやって自分の家にカメラを仕掛けて嫁の行動を監視するってシーンが出てくるが、ほんとにやってる人っているんだ……。てか、先輩、いや旦那さんってばドラマ見すぎじゃないすか?
ミジンさんは現在、妊娠4カ月。「彼の関心が私から子どもに自然と移ってくれることを願って今は我慢してます」。君のことが心配だから……か。いや~、面倒くさっ!!
■韓 美姫/サムギョプサルのお供と言えば焼酎。最近のお気に入りは、シャーベット状に凍らせた焼酎。口当たりが軽くて飲みやすくて、女性にぜひぜひオススメ♪