カ「恋愛が全く楽しくないわけじゃないんですよ。いいなって思う人もいるし、その人とデートしてラブホに行ってセックスすればそれなりに好きな気持ちにもなるんですけど、『結婚』の話になるとキツイんです。だから、一時期不倫してましたね。不倫は楽でよかったです。結婚の話にはならないから(笑)」
――じゃあ最近は不倫してるの?
カ「もう不倫すらめんどくさくなって、今は妄想が楽しいです。職場で勝手に『王子』って呼んでいる男性がいるんですけど、その人と仕事しながら妄想の世界について語り合うのが楽しい(笑)」
――王子って、王子様みたいな素敵な人なの??
カ「えーと、40歳のおじさんです。(と言いながら王子の似顔絵を描いてくれる)」
――どこが王子だよ!!!
ビ「王子wwwwひどいwwwww」
カ「でもでも! 初めて職場に来た時に『わたしの王子はここにいた!』って思って(笑)。あ、わたし、本当は森の中の小動物のリスとかヤマネで、穴倉で眠っていて夢を見ていると思っているんですよ。そしてその夢のほうが今この現実の世界と思ってるんですけど、その話を王子にしたら、『わかるわかる~。僕も羽の生えてる生き物なんですよ~』って乗ってくれるんですよ」
――まんこにはよくわからないけど……。カルビさん、楽しくて幸せそうだ。
カ「そうなんです。わたしが楽しいからいいの(笑)」
ビ「カルビさんの気持ち、なんかわかるなぁ。わたしも学校の先生で好きな人がいるの。笑顔が超可愛くて! 見て見て!(と言って写真を見せてくれる)」
――どこが可愛いんだよ! 普通のおっさんやんけ!!!
ビ「そこがいいの~! 癒される~!!!」
カ「王子大好き~!!!」
――……二人とも自由だなぁ。まんこ、イケメンの定義もよくわからなくなってきたよ……。
でも、そういう君たちがまんこの個展に足を運んでくれた意味、まんこ、だんだんわかってきた。
カ「わたしたち女は『結婚しろ』とか『子供を産め』とか『男を立てろ』とか、社会から常に何かを押しつけられて生きている。でも、ろくでなし子さんの活動を知って『まんこ』って言っていいんだって思ったら、何だか楽になれたんです。ちょっとした反逆の気分かな」
ビ「『まんこ』って口に出して言うと、向こうから絶対に車が来ないのに赤信号だから横断歩道を渡ってはいけないような無駄な社会ルールを敗ってやった爽快な気分になれるんだよ。本当にルールを破ったら事故にあうかもしれないし人に迷惑をかけるかもしれないけど、『まんこ』って言うだけなら誰も傷つけないし」
――ろくでなし子さんがまん個展とかで、多くの女性の皆さまから「いつも元気をありがとうございます」って言われるのを不思議がっていたけれど、そういうことなんだね。むしろ、ろくでなし子さんのほうが女性から励まされているのにね。ありがたいね。
ビ「でもそれは『まんこ』と言ってはいけない世の中だから有効な言葉であって、『まんこ』自体には特別な効力はないと思う」
――そんなもんだよ、たかがまんこ。されどまんこ。ところで、そういうお二人は、自分のまんこをどう思う?
カ「うちは親がまんこにポジティブだったから、『大事な場所』って言われて普通に大事にまんこに接してきました」
――すビラしい英才まんこ教育だね! ビーフンさんは?
ビ「わたし、これだけまんこまんこ言ってるけど、実はちゃんとまんこ見てないwwwすまんこwww」
――おい! とりあえずまんこ見ようよ!
この日はまんこと女2人で6時間ホテル滞在。おしゃべりしすぎて出る時にはみんなヘトヘトで、まるでほんとに3Pした後みたいだったよ。
ちなみに、ラブホテルに3人で行くと「3人の場合は料金1.5倍ね!」と受付の人が慌てて出てくるよ。最近は女子会プランもあるホテルも増えてるみたい。ラブホテルの豆知識まで仕入れることができて、さらに賢くなったまんこだよ。
■ろくでなし子 /漫画家。日本性器のアート協会会員。自らの女性器を型どりデコレーションした立体作品「デコまん」造形作家。著書に『デコまん』(ぶんか社刊)。『女子校あるある』(彩図社刊)
ろくでなし子ホームページ http://6d745.com/
日本性器のアート協会ホームページhttp://www.jsoa.jp/
1 2