
『人魚姫ノ褥~淫靡な傷跡・愛欲の檻』
本当に好きなのかな。自分でも気持ちを整理できないまま、強引な彼氏に振り回されるようになんとなく付き合い続けてしまった経験、貴女にもあるのではないですか? 今回ご紹介する作品『人魚姫ノ褥~淫靡な傷跡・愛欲の檻』は、主人公のふんわりしたキャラ造形や美麗なフルカラーコミックということもあいまって、どことなく現実感の薄いファンタジックな物語。だけど恋愛に虚しさを覚えている女性の心には、ズシンと響くシーンがあると思います。
「上から見下ろす眺めがサイコー」だと言って、バックでしか挿入しない彼氏・智史。見るからにチャラ男でモテそうだけれど、いい加減で頼りなく、幼稚なタイプの男です。そんな男と付き合って2年半になるヒロインの真珠(しんじゅ)は、おとなしい性格で人間関係でも波風を立てないタイプ。【私も顔を見られるのはあまり好きじゃないから別にいい……いいけど……】、シワだらけのシーツを見ながら早く終わってほしいなと思うような空虚なセックスを終えて、ひとり部屋に取り残された真珠。半月前から約束していたデートも、「先輩からの飲みの誘い」であっさり反故にされてしまった。んもう、この段階で智史のクズっぷりがチラチラ見えてつらいです。
宝石のパールには上品で優雅なイメージがあるため、「自分なんて名前負け」だと思っていた真珠。智史の非情さやぞんざいに扱われていることを自覚しながらも、明るく快活な親友の衿子に励まされて前向きな気持ちを取り戻した真珠が目にしたのは、真珠の一人暮らしの部屋で派手な女性と積極的に交わる智史の姿でした。
週に2~3日のペースで会う普通の恋人同士。そうだと思ってた、彼が私の部屋で他の女性と果てるのを見るまでは。その女を抱く時は、しっかり相手の顔を見てる。激しく腰を動かし、イク時にキスまでして……私とのセックスよりも、気持ちいいのかな。
その場を逃げ出した真珠に後日謝りに来た智史でしたが、「借金返済の一環として請求されてやむを得ず~」と無茶苦茶な言い訳をして挙げ句逆ギレ。そのくせ「困ったような泣きそうな」真珠の表情に欲情しゾクゾクする智史。流れで強引なセックスに持ち込むも、案の定コイツはセックスも身勝手でド下手!! も~許せん、勘違いクズメン認定! イッたフリをしてやりすごす真珠に「気持ちいいだろ?」って恥ずかしすぎる!! さらに真珠の親友・衿子にまで「俺わりと上手いと思うんだけど~セックス試してみねえ?」と迫るド腐れぶり、もう真珠はブチ切れて然るべきです。
そんな読者の気持ちを代弁するかのようにズバズバ智史を攻撃する衿子様は痛快! そのうえで傷ついた真珠に愛を打ち明け、2人はナチュラルに一線を超えることとなるのです。同性だからなのか、敏感な場所をすぐに探り当てて快楽のうねりに飛び込ませてくれる衿子。智史とは違う丁寧で優しい愛撫に、真珠はこれまで覚えたことのない快感を得て身を任せてゆきます。充血した秘貝をコスり合わせて固く手を結び合い、絶頂に達する2人の行く末は? クズメン・智史はこのまま引き下がるのでしょうか?
衿子と真珠、智史の関係だけでなく、真珠が働く喫茶店の常連で分厚い眼鏡の下に穏やかな瞳を持つ「雰囲気が日向のわんこみたい」な男性も、この先の物語には絡んできそう。ふわふわと漂う真珠と、彼女を取り巻くさまざまな想い。ファンタジーのようでリアルな『人魚姫ノ褥~淫靡な傷跡・愛欲の檻~』は、「コミックシーモア」でお楽しみください。
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