恋愛・セックス

夫婦ゲンカをしたほうが離婚しない!? 結婚のサイエンスからわかる家庭円満の秘訣

【この記事のキーワード】

 ある研究によれば、男性では3人にひとり、女性では4人にひとりが夫婦ゲンカで感情を隠すのだそうです。「男ならガツンと言ってやれ!」という伝統的な男らしさは未だに蔓延っていますが、実は女性のほうが男性よりも「ガツンと言っている」ということなのでしょうか。しかしながら、驚くべきは、夫婦ゲンカで感情を隠す女性は、思ったことをいつも夫に言う女性と比較して10年間の死亡率が4倍になるというデータです。それに対して、夫婦ゲンカで黙っている男性は、思ったことを妻に言う男性と比べても健康上の影響はないと言います。

 別な研究では女性よりも男性の方が、人と衝突した時のストレスを回復させるのに負荷がかかる、と言われています(男性は一旦、衝突してしまうと相手に仕返しでもしてやらない限り、ストレスが低下しないんだとか)。こうしたデータから、著者は男性が夫婦ゲンカの際に黙るのは、衝突を避けるための生理的な戦術なのでは、と考えています。つまり、男性は激しく言い返して妻に正面衝突するよりも、黙って耐えているほうが生理的に楽なようにできているのだ、と。

 本書は夫婦ゲンカを「結婚生活に悪影響を与えるもの」として捉えていないところもポイントのひとつです。むしろ、夫婦ゲンカをしていたほうが、夫婦関係は長続きするとさえ言うのです。

 重要なのは、夫婦ゲンカの「やり方」です。相手を傷つけるような罵倒合戦では単なる衝突になり、やはり悪影響にしかなりません。著者は「良いケンカをしろ」と言っています。しかし、その「良いケンカ」とはなんなのか。多くの人は「ケンカの果てに、火種となった問題を解決すること」を想像するかもしれませんが、そうではありません(そもそも夫婦ゲンカの火種となる問題のおよそ70%が、一生解決できないんだって!)。著者が言う「良いケンカ」とは、話し合いがエスカレートしないようにコントロールしながら、適当な潮時を見て話を収めることでした。どうせ、問題は解決しないんだから、テキトーにガス抜きするぐらいにしとけよ、と。

 もちろんこれは「こういう研究もある」という例に過ぎませんし、本書が参照している研究の多くがアメリカ人の夫婦を対象としているので、全部そのまま日本の夫婦に当てはめることはできないでしょう。しかし、それでも学ぶべき部分があるように思います。それでは最後に本書から夫婦ゲンカをエスカレートさせない基本的なアドバイスを引用しておきましょう。

l   ゆっくり静かな口調で話す
l   相手と同じ目の高さで、相手の目を見よう
l   必要なら休憩をとろう(言いたいことを勢いにまかせて言ってはダメ)

 それでは、皆さんも良いケンカを!

■カエターノ・武野・コインブラ /80年代生まれ。福島県出身。日本のインターネット黎明期より日記サイト・ブログを運営し、とくに有名になることなく、現職(営業系)。本業では、自社商品の販売促進や販売データ分析に従事している。

backno.

 

1 2

カエターノ・武野・コインブラ

80年代生まれ。福島県出身のライター。

@CaetanoTCoimbra